@article{oai:shitennojiuniversity.repo.nii.ac.jp:00000152, author = {平井, 秀幸}, issue = {64}, journal = {四天王寺大学紀要}, month = {Sep}, note = {本論文では、薬物使用と使用者に対する諸介入、特に事後的介入について歴史的な観点から経験的分析を実施するための社会学的分析枠組を彫琢することを目的として、社会学的「**化」研究のなかでも研究蓄積の多い「医療化」研究の分析枠組が批判的に検討される。第一に、「医療化」概念を援用した諸研究の概観を通して、その諸特徴と分析枠組の整理を試みる。「医療化」研究の分析枠組はさまざまな論争や批判を経て精緻化されてきたが、薬物への事後的介入という経験的フィールドに適用するにはいまだ問題が多い。そこで第二に、「医療化」研究の分析枠組がはらむ問題点の整理を行ったうえで、これまでの薬物への事後的介入研究や最新の 「医療化」研究の知見も踏まえて、「**化」概念を基軸とした薬物への事後的介入の経験的分析に向けた新たな分析枠組構築作業を行う。そして最後に、「医療化」研究における「批判」の位置づけの変容を社会変動と関連させながら論じつつ、本論文で提出された分析枠組に基づく経験的記述と価値的批判がどのように結びついているのか/結びつくべきなのかを考察する。「医療化」をはじめとする「**化」概念を援用した研究においては、「**化」をめぐる経験的情況が複雑化しているために「**化」を語ることそれ自体が価値的であったようなかつての前提が成り立たなくなっているが、そうした事態は没価値的な経験的記述を正当化するわけでも、経験的記述それ自体の精緻化によって乗り越えられるわけでもない。薬物への事後的介入の社会学的研究に限られることではないが、現代における「**化」研究には経験的記述と価値的批判との距離を意識的に埋めていくような作業が要求されているのである。}, pages = {269--294}, title = {薬物使用の「**化」の経験的分析枠組に関する試論―「医療化」研究を手がかりに―}, year = {2017}, yomi = {ヒライ, ヒデユキ} }